2014年4月7日月曜日

【書評】アイデア・スイッチ

【書名】アイデア・スイッチ
【サブタイトル】次々と発想を生み出す装置
【著者】石井力重
【出版】日本実業出版社
【発行】2009.7.1

 アイデアを生み出すための方法について説明している本。
 例によって、アイデアの出し方についての整理と、セミナーネタとして改めて読んでみた。

 人間の頭には発想を生み出すための「スイッチ」があり、それを上手く使うことによって、人の持つ本来の力を引き出し、たくさんのアイデアを創出できるということを主張している。

 本書では、
発想のための材料を増やす方法
発想のトリガー
100円ショップ・グッズで発想ツールを作る方法
一人ブレストのやり方
創造の手順
などが書かれている。
 特に100均グッズでの発想ツールの作り方は、興味をそそられるのではないかと思う。

 先日、読んだ「アイデアが面白いほど出てくる本」も参考に、発想法の整理をしてみようと思う。

マインドマップ
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2014年4月6日日曜日

【書評】君に友だちはいらない

【書名】君に友だちはいらない
【著者】瀧本哲史
【出版】講談社
【発行】2013.11.15

 非常に面白く読めた。
 タイトルからは「一人ぼっちのすすめ」でもしているかのように思えるが、英語でのサブタイトルは
The Best Team Approach to Change the World”.
つまり、今後の世界を生きていくために、どのようにチーム作りをしていくかというようなことが提言されている。

 簡単に言えば、今のように、人材を含めたあらゆるものがコモデティ化している時代には、個人の力で世の中に立ち向かっていくのは難しく、弱者こそ、チーム作りをするべきであるということが書いてある。
 良いチームを作っていく方法について、いろいろと書かれているが、まず、良いチームというのは

  • 少人数である
  • メンバーがそれぞれ補完的なスキルを持っている
  • チームに共通の目的がある
  • 問題解決アプローチが共有されている
  • メンバーが相互に責任を持っている

という特徴があり、そのようなチームを作るために、リーダーは「でかすぎる絵を描き」、それに共感する仲間を集めることが必要であるということが書かれている。
また、多様なメンバーを集めるために、ネットワークの棚卸しを行い、自分自身のラベリング(パーソナルブランディング)を行うことが重要となる。そこには、共感を呼ぶストーリーが必要であり、「公共的な利益」と「ロマンとソロバン」が大切であるというようなことが書いてある。

 チームを形成するメンバーの役割としては、

  • 勇者
  • 魔法使い
  • エルフ
  • ドワーフ
  • トリックスター

というように「指輪物語」や「ハリー・ポッター」の登場人物を例に出して説明されているが、要するに、多様な役割を持ったメンバーがチームを強くするということである。

 本の最後では、今の日本が、これまでの自然発生的な集団(ゲマインシャフト)から、目的を持った集団(ゲゼルシャフト)への転換期にあるというようなことが書かれていて、今後の社会への提言がなされている。

 個人個人のこれからの社会での生き方、会社・組織の作り方など、いろいろな場面でのヒントになることが書かれていて、興味深く読めた。
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2014年4月4日金曜日

【書評】アイデアが面白いほど出てくる本

【書名】アイデアが面白いほど出てくる本
【サブタイトル】これだけは身につけたい16の手法
【著者】高橋誠
【出版】中経出版
【発行】2005.1.5

 イノベーション、発想法のセミナーをすることがあるので、改めて、発想法の整理とイノベーションのきっかけを得るために読んでみた。

 本では、16の手法について説明されている。
 どれも目新しい手法ではないが、それらが体系的に整理されているのは良かった。

 発想法(創法)は、大きく発法と収法に分けられる。
 更に、発法は「自由法」、「強制法」、「類比法」に分けられ、収法は「領域法」、「系列法」に分けることができる。
 16の手法は、それぞれ

★発法
☆自由法

  • ブレインストーミング
  • カードBS(ブレインストーミング)法
  • カードBW(ブレインライティング)法
  • マインドマップ
  • 欠点・希望点列挙法

☆強制法

  • チェックリスト法
  • マトリックス法
  • マンダラート

☆類比法

  • ゴードン法
  • NM法


★収法
☆領域法

  • KJ法
  • ブロック法
  • クロス法

☆系列法

  • フィッシュボーン法
  • ストーリー法
  • カード手順法

というように分類できる。

 本の中では、発想のための場所と道具についても述べられているが、それについては、各個人が自由に考えても良いかもしれない。
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2014年4月1日火曜日

【書評】実戦!問題解決法

【書名】実戦!問題解決法
【著者】大前研一、齋藤顯一
【出版】小学館
【発行】2003.6.10

 かなり前に読んだ本を再読してみた。
 目的は、コンサルスキルの向上と、コンサルティングノウハウの整理。
 本書は、マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントが身につけているコンサルノウハウを整理している本で、PSA(Problem Solving Approach)と呼ばれる問題解決法について説明している。
 PSAは3つの原則と、3つの実践から成り立っている。
 3つの原則とは

  1. 全ての問題は解決できる
  2. What's if ... で考える
  3. 原因と現象の区別をつける

ということ。
 実践は、

  1. 足して100になる考え方(MECE)
  2. 仮説を立てる
  3. 仮説を検証するためのデータの照明

の3つである。

 問題解決のために身につけなければならないスキルは

  1. 取り巻く環境の理解
  2. 効果的な情報収集
  3. データからチャートへの表現方法
  4. フレームワークの活用

の4つとなっている。
 それぞれの詳細について説明がなされているが、
要は何か?
という考え方と、
全体から細部へ
という流れが大切なのだろうと思う。
「要は何か?」というのは、本質をつかむということであり、全体から細部へと考えていくことによって、MECEで考えやすくなる。

 執筆者の一人である大前研一氏の著作である「企業参謀」も読みなおしてみようと思う。
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2014年3月31日月曜日

【書評】不祥事

【書名】不祥事
【著者】池井戸潤
【出版】講談社文庫
【発行】2011.11.15

 「銀行総務特命」に引き続き、読んでみた。
 今度の主人公は、花咲舞。トラブルを抱えた銀行支店を周り指導していく仕事をしている。
 個人的には、「銀行総務特命」よりも読みやすかった。
 納得のできないことに対する花咲舞の言動にはスカッとします。
…が、組織内で、こんな感じでやってたら、結構、疎ましがられるんだろうなぁ…(笑)。
 ドラマの出来にもよるけれども、結構、視聴率取れるかも。


2014年3月30日日曜日

【書評】NLP速読術

【書名】NLP速読術
【サブタイトル】1冊10分で本が読める
【著者】松島直也
【出版】フォレスト出版
【発行】2010.01.17

 以前読んだ本を再読。
 先日、フォトリーディング講座を受講してきたので、そこで学んだことを補完するのと、自分の情報処理能力の向上のために改めて読んでみた。
 結論から言えば、書いている内容(読書法)に関して言えば、フォトリーディングとほぼ同じ。ただし「あなたもいままでの10倍速く本が読める」より、具体的な部分もあるように思う。そういう意味では、補完的な情報を得るという目的は達成。
 特に、NLPを全面に出しているだけあって、心の状態を読書や情報処理に適した状態にする方法に関しては、具体的で説得力もあったように思う。
 たまに読み返してみると良いかもしれない。
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【書評】銀行総務特命

【書名】銀行総務特命
【著者】池井戸潤
【出版】講談社文庫
【発行】2011.11.15

 「半沢直樹」の原作を書いた池井戸潤氏の作品。
(でも、実はドラマは見てないw)
 小説の方は読んでいて、そこそこ面白かったので、4月から、またドラマ化される作品の原作ということで読んでみた。

 銀行の中の不祥事を処理する仕事をしている指宿修平を主人公とした短篇集となっている。
 本書には、

  1. 漏洩
  2. 煉瓦のよう
  3. 官能銀行
  4. 灰の数だけ
  5. ストーカー
  6. 匿名対特命
  7. 遅延稟議
  8. ペイオフの罠

8作品が掲載されている。
 短篇集なので、サクサク読めるが、その後の物語を感じさせるような終わり方は、多分、好き嫌いが分かれるところかなと思う。
 銀行の中の人間関係って、本当にこんなにドロドロなのかなぁ…。
 指宿とコンビを組んでいる唐木怜もいい味出してます。